「女っていうのは、子どもを生んだ瞬間から"私"ではなくなるの。
"母親"でしかないの。
それでも、自分はどこにいるんだって思っちゃうのよねぇ」
久々に読んだ電子コミック「児童福祉司 一貫田逸子 」より。
スマホでやたらと広告が出てきて、最初1話だけ無料なので読んでみたら結構面白くて、何話か購入して読みました。
上記は、代理 ミュンヒハウゼン症候群のエピソード内からの引用です。
代理ミュンヒハウゼン症候群とは、「周囲の関心や同情を引くために(我が子の)病気を装ったり、(我が子の)体を傷付けたりするといった行動」をとる精神疾患です(Wikipediaより)。
例えば、病気でもない我が子を病人に仕立てあげ、入院させながら点滴や食事に混ぜ物を入れたり、検査をごまかしたりして退院させず「看病を続ける献身的な母親」を演じ続けます。
コミック内では、この疑いのあるお母さんにたったひとりトゲトゲしい態度をとるお婆さんがいます。
「あのお母さんの気持ちがわかるから。家にいたって苦労は認めてもらえないものね」といい続けたお婆さんは、お母さんの逮捕を知り、こう呟きます。
「私、美大を出てるのよ---美術教師になって、子どもたちに教えるのが夢だったの」
でも結婚を機にその夢は諦めざるをえず、子育てに専念、周りからも「いい母親」と呼ばれ続けてきた…
「でも、私は本当は、母親としての私ではなく、私自身を認めてほしかったのよ。…でも、そんなこと思ったって仕方ないのよねぇ」
子どもを生んだ瞬間から、"私"ではなく、"母親"になるのだから、と。
「おかあさん」という仕事は、想像以上に"自分を削り取られる"ものだなぁと感じます。
自分の時間なんてちっともない。
私がやらなきゃ、誰も家族の食事は作らない。
私がやらなきゃ、汚れた部屋はキレイにならない。
私がやらなきゃ、洗濯物だってあっという間にたまってしまう。
一休みしたら休んだ分だけ仕事はたまって、でもこの膨大な仕事を私がこなすのは「当たり前」になってる。
少し前にマツコ・デラックスが今の男女平等について、
「男の世界に合わせられる女の人じゃないと平等にならない」
「スカートはいてても中身は男でしょ」
「女性が男性に合わせることなくいられることが本当の男女平等」
と力説していた、というのを見て、なるほどなー!って納得しました。
ワーキングママは、外でも仕事、家でも仕事、男子とは全然仕事量が違うんだからー!
シングルの頃は「だったら産まなきゃいいじゃん」と思ってたけど…それを敬遠してきたおかげで、日本は毎年20万人以上ずつ人口が減っています。厚木市、沼津市、宝塚市の総人口が約20万人です。都市1つ分ずつ、人がいなくなっているんです。
このままだと本当に日本、なくなるよ?ってところで、次のワーキングママの話に続く。
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