2016年7月26日火曜日

中南米の治安:海外安全ホームページ

私の夫はメキシコ人で、南米で子育てしたいならメキシコ帰ったらええやん、というのが筋ですが、夫はメキシコの治安のせいで知人・友人10人以上殺されているので、帰国は一切考えていません。今回里帰りしましたが、それでもやっぱり、「メキシコへの帰国はない」と結論づけたようです。

彼いわく、「メキシコ人はずっと国を出たいと考えているのに、いざメキシコを離れるとまた無性に帰りたくなるんだ。でも帰ってきて、ああ、帰ってきてよかったって人はあんまり見たことがない。よっぽど給料がいい職につかない限り、みんな「やっぱり帰らなければよかった」って思うんだ」だそうで。まあひとりのメキシコ出国者の意見であります。

あれですよね、名古屋人はどこへ出ようと最終的には名古屋に帰ってくるのと似てますよね!(地元ネタ☆彡)

さて、彼の出身はメキシコ・チワワ州のデリシアス。チワワ州といえばフアレス市があるせいで全般治安悪いみたいに思われがちですが、デリシアスは治安最悪のフアレス市からかなり離れてますし、フアレス市ほど治安は悪くないです。

フアレス市がどれだけ治安が悪いかというと、中東と並んで世界でも最も危険な地域と呼ばれるくらい。
フアレス市にあった日本企業が全部撤退しちゃった(らしい)ぐらい。
外務省が「不要不急の渡航は止めてください」と勧告出すぐらい。

この外務省の渡航勧告、実は他のメキシコの都市にも出されています。

(クリックで拡大)
ちょうどレベル2と書いてあるところが渡航勧告地域。
ミチョアカン州と国境のいくつかの市です。
ちなみにデリシアスはレベル1。
他の都市と全くかわらない治安レベルとされています。

在メキシコ日本国大使館が発行している2015年版「安全の手引き」によれば、
「メキシコは政治的には安定していますが、治安面では良い状態とはいえず、邦人の犯罪被害件数は、大使館に届出のあったものだけでも、2012年77件、2013年111件、2014年95件が確認されています」

普通のスリぐらいなら大使館に届出ないと思うので、届出るくらいの犯罪といえば、例えば短時間身柄を拘束し、銀行のATMを連れまわし、口座の全額を引き下ろさせたり(ダンナの知り合いがコレやられました)、銃撃されたり、誘拐されたりぐらいでしょうか。それが邦人被害だけで100件近く報告されているということ。
つまり、1ヶ月に約8件、1週間に約2件のペースで、大使館へ報告するレベルの邦人への犯罪が発生している計算になります。

「(メキシコ)当局の発表によると、メキシコ国内の一年間の総犯罪被害届出件数は約159万件」その一方で「犯罪被害のうち93.8%が被害届未提出又は未捜査と推定される」国です。ちょっと待って、未捜査ってなぜ。

日本は犯罪発生認知件数約121万件とされてますが、ネット見てると「深夜10時に歩いていた女子高生に「セブンイレブンはどこですか」と聞いてくる男性が発生」も事案にされてること考えると、日本とメキシコ、件数は似ていても、質は全く違うものと考えた方がよさそうです。

外務省がいうように「(メキシコの)公式統計よりも犯罪発生件数はかなり高い数値で推移していると思われ、実質的には犯罪発生率は日本の10倍近いであろうと考えられます。」

「また、けん銃やナイフ等の凶器を用いた強盗事件も多発しており、邦人の被害だけでも、2011年9件、2012年11件、2013年12件、2014年10件が確認されています」

そして、

「2007年後半以来顕著となったのが、邦人被害の地方拡散傾向です。」
「邦人被害の発生地について、2006年にはメキシコ市以外の地方が占める割合が25%であったのに対し、2013年及び2014年には、約77%の邦人被害が地方で発生しているため、「地方は安全」という神話は崩れています。

という意味での、メキシコ全地域治安レベル1「十分注意してください」指定なんでしょうね。

でもやっぱり安全な地域もあるんでない?ちょっと外務省大げさなんじゃ?とお考えの方、南米にはあるんです。安全な国が。


(クリックで拡大)
チリとウルグアイは白地図・・・!
イエローの注意ナッシング!
(もうひとつの白地図はフランス領ギアナ。
南米ではありません)

チリの地方新聞の犯罪欄も「駅前の自転車が盗まれました」とか、ほのぼのすぎる・・・!
さすがカナダに次いで北南米で治安のよい二大国です。

一応メキシコと同じように「安全の手引き」はあるんですが、こっちもメキシコ版と比べると真っ白で、「まぁ犯罪少しずつ増えてるから気を付けてね?」程度。
これだけ安全と言われると安心もできます。

でもまぁ行ってみないとわからないので、秋にダンナがちょっとチリとウルグアイを見に行く予定です。ADHDのせいで、電話で聞いた在日領事館の説明がわかんなかったせいでもありますが💦

ねー、ほんと発達障害の人は視覚優位で、声=電話でのやり取り不便ですよねー。電話聞きながら書き取ることができないんですよ、マジで。ダンナいわく「意味がわからん芸当」らしいです。こら企業に勤めるとか無理だわー・・・自営じゃなきゃ無理だわ-・・・。

ということで中南米の治安の話でした。
詳しくは外務省の海外安全ホームページをご参照ください。
意外と基本的なところに情報が豊富に載っているんですね💦

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2 件のコメント:

よっしー さんのコメント...

メキシコってそんなに危険だったんですね!
つい先日犯罪ネタで友人たちからメキシコの印象は最悪だと知りました笑
銃社会のアメリカでさえメキシコを恐れるほどの治安とは…。
ご主人の出身地の治安を考えると、実家に帰るという選択はないのは理解できます。
おそらく日本人よりもメキシコ人のほうが治安の悪さというのは身に染みているんでしょうね。
私の夫も、昼間近くに私一人あるいは子連れで出かけるときでさえ心配します。
横断歩道や人込みの多いところは一緒に歩いていてもよく注意されます。
いやぁ、これから外歩くときちょっと怖くなりそうです…。

ロブさん さんのコメント...

よっしーさん>コメントありがとうございます(^_-)-☆
そうなんですよー。100件って、月平均8件、週にしたら約2件も、大使館に犯罪の届出が出されてる計算になるなんて、そこまでとは想像してませんでした。

>銃社会のアメリカでさえメキシコを恐れるほどの治安とは…。
あっはっは(笑)、でも違う意味でメキシコは恐れられてそうですよね。「もう来んな!」(違法移民多スギ)みたいな(笑)

>私の夫も、昼間近くに私一人あるいは子連れで出かけるときでさえ心配します。
私も心配されすぎて、ひとりで自由に外に出られないのがすごく苦痛でした。私がメキシコにいた頃はテリトリー争いで2つのマフィアがぶつかってた頃でかなり危険だったので、ひとりで出してもらえなかったんですよ。家という名の牢獄にいる気分でした。子連れでこっそりひとりで散歩に出たときなんて、すごいカンカンに怒られて・・・。ふつうに外歩けないって時点で、治安はあまりよくないってことなんでしょうね。これからも気をつけてくださいね!(-ω-)/